高齢者に多い腹部大動脈瘤とは?
正常の腹部大動脈は直径1.5~2㎝ですが、血管の一部が紡錘状に1.5倍(3㎝)以上に拡張した状態を腹部大動脈瘤といいます。 腹部大動脈瘤の多くは少しずつ大きくなるため、見つかったら定期的な経過観察が大切です。 破裂の危険性は瘤の大きさと関係し、直径4㎝で年0.5%以上、5㎝で年3%以上、6㎝で年10%以上といわれています。 破裂した場合の死亡率は80%以上と高いので、瘤の大きさが5㎝以上で手術が勧められています。 未破裂の腹部大動脈瘤の自覚症状はなく、超音波やCT検査、医師の触診などで偶然見つかることが多いです。 最大の危険因子は喫煙と高血圧で、70歳台の男性、80歳台の女性によく見つかる疾患です。